リーゼ®︎を飲み続けると

旭川市東光の心療内科

あおぞらクリニックの菊地です。

向精神薬の使用量が飛び抜けて少ない心療内科医です。

リーゼ®︎(一般名クロチアぜパム)は精神安定剤(抗不安薬)の一種で、作用時間は非常に短く、パワーは弱いお薬です。

作用時間の長さはデパス®︎という安定剤と同程度ですが、デパス®︎との決定的な差はパワーが格段に弱いという点です。

この非力な点が、デパス®︎と違って依存する患者さんをなかなか生み出さないことにつながっていると言えます。

理由その①

リーゼ®︎が効果不十分な場合、他にパワーの強い安定剤が色々とありますので、治療者は見切りをつけて別の薬剤に切り替えてしまいます。

その結果、

リーゼ®︎を使用している患者さんが雪だるま式に増え続けるようなことは決して起こらないのです。

使用者があまり増えていかないので、依存性が顕在化しにくいのです。

理由その②

リーゼ®︎にも依存性はありますが、前述の通り効果がちゃんと続く患者さんは、他の薬に乗り換えません。

ちゃんと効いているので、患者さんは満たされているためにオーバードーズ(OD)もあまりしません。

リーゼ®︎のような非力なお薬で十分な効果が得られる患者さんは、安定剤の使用量が増えていかないので、長期間服用していても依存は生じにくいのです。

非力さゆえに、依存性が顕在化し難いのです。

まとめると、

リーゼ®︎自体には依存性はあるものの、依存性に悩むことになる患者さんは、もっとパワーの強い薬に乗り換えたり複数の安定剤の併用の後に問題が顕在化するということです。

この世にリーゼ®︎しか安定剤がなければ、もっとこの薬の依存性が問題化するのでしょうが、

リーゼ®よりも強い安定剤が数多くあるという現実の下では、治療が長期間にわたっても、

リーゼ®︎しか安定剤を服用していないグループは、依存性を生じ難いと言えるでしょう。

(2024.01.14.追記)
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あおぞらクリニック

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電話
0166-33-8600 (平日9:30~12:30)

コメント

  • 果たしてそうでしょうか

    私は数年前に心療内科から、リーゼ錠5mgを処方され服用を2ヶ月ほど続けましたが、薬が効きにくくなり、効果がないのならやめましょうということで、医師の指示で断薬したところ、微熱がつづく、体がほてるといった症状が続き、今でも自律神経の不調が続いています。断薬してすぐは改善傾向が見られましたが、今はもうそれもないので、ベンゾジアゼピン(チエノジアゼピン)断薬後遺症と思っています。昨年眼科では、薬剤性眼瞼痙攣と診断されました。
    リーゼでも、依存になる患者はいるのです。神経系がデリケートな人は、薬の影響をより強く受けるので、リーゼでも十分依存になるのですよ。


  • Re: 果たしてそうでしょうか

    >>1
    コメントありがとうございます。
    リーゼで依存を生じる人もいます。
    でも長く治療をしてきて、他の安定剤に比べてとても少ないと認識しています。


  • 本日リーゼを処方されました

    初めまして。コメント失礼いたします。
    今は引っ越したのですが、私も長らく美瑛に住んでおりました。

    最近、上咽頭炎を患いBスポットと呼ばれる治療をしておりましたが、治療中に喉の違和感から自律神経を壊してしまい、日中の不安感・不意に立ち上がってしまう・耳のつまり感を感じています。
    鼻と耳は耳鼻科に行き、聴力に問題はないようですが、どちらの症状もストレス(自律神経)の乱れで起こるため、安静にすることを勧められました。
    また、処方として鼻の治療に加えて精神安定のためのリーゼを貰っています。
    自律神経の乱れに効くとのことでしたが、依存性のこともあり飲んでしまったら戻れないのではないかという不安があります。
    このような不安は精神科領域ではつきものなのでしょうか。


  • Re: 本日リーゼを処方されました

    >>3
    不安はよくある症状です。
    リーゼ®も依存性がないわけではありませんが、
    デパス®に比べたら格段に弱いです。
    飲んで症状が良くなるのであればいいかもしれませんが、
    どうやって治すのでしょう?自然に治るのをじっと待つのでしょうか?


  • Re: Re: 本日リーゼを処方されました

    >>4
    仰るとおりだと思います。
    飲んで一時的に楽になったとして、根本的にどうやったら治るのか全く見当もつきません。
    普段は図太いくせに少し病気になると気弱になる弱い性格がいけないんですね…
    正直、精神が一時的に弱っているだけの心気症のような気もしているのです。
    先生ならどういう薬の処方や治療をいたしますか?


  • Re: Re: Re: 本日リーゼを処方されました

    >>5
    自律神経失調症だと仮定してですか?
    もっとも多いのはストレスによるものですから、
    ストレスを減らすようなことをいろいろと提案します。
    次に多いのはホルモンバランスなどの内因性のものでしょうけれど、
    これは婦人科や内分泌科などと連携することもあれば、
    対症療法に徹するような場合もあります。
    ノドの治療がそもそもの原因なら、
    トラウマがあるのかどうかとか、その辺りも調べますね(診察しないとわかりません)。


  • Re: Re: Re: Re: 本日リーゼを処方されました

    >>6


  • Re: Re: Re: Re: 本日リーゼを処方されました

    >>6
    そうですよね。旭川に住んでいた頃に通いたかったです。
    多分自律神経失調症だと思うのですが、素人の自己判断ほど危険なものもないです。
    まずは精神科・心療内科に掛かるところから始めようと思います。
    今は総合内科さんのお世話になっているので。
    リーゼはそれまで極力封印します。
    ちなみに、先生が良い精神科・心療内科だと思う基準はありますか?
    東京は精神科・心療内科は多いのですが、初診は2ヶ月待ちも当たり前なので根気強く行こうと思います。


  • Re: Re: Re: Re: Re: 本日リーゼを処方されました

    >>8
    薬を出すだけではない医者がいいですよ。


  • Re: Re: Re: Re: Re: Re: 本日リーゼを処方されました

    >>9
    ホームページにそのように書いてある医者を探してみます。
    色々質問してしまい失礼いたしました。


  • リーゼを飲み続けると

    リーゼ(リスミー)は、一般的には不眠症の治療や不安症状の緩和のために処方される薬物で、主成分としてジアゼパムが含まれています。リーゼを継続して摂取することで、以下のような影響が生じる可能性があります:

    1. 耐性の形成:長期間にわたってリーゼを摂取し続けると、身体が薬物に対して耐性を形成する可能性があります。その結果、以前の量では効果が感じられなくなり、より高い用量が必要となる場合があります。

    2. 依存症や離脱症状:リーゼは中枢神経抑制作用を持つ薬物であり、継続的な摂取によって身体的な依存症が発生する可能性があります。また、急な服薬中止や減薬時には離脱症状が現れることがあります。

    3. 記憶障害や認知機能の低下:長期間にわたるリーゼの摂取は、記憶障害や認知機能の低下を引き起こす可能性があります。特に高用量や長期間の使用では、認知症や思考力の低下といった症状が現れることがあります。

    4. 睡眠障害の悪化:不眠症の治療に使用されるリーゼですが、長期間の摂取や適切な医師の指導なしに使用すると、睡眠障害を悪化させる可能性があります。

    リーゼの使用は医師の指示に従い、適切な量と期間で行う必要があります。また、継続的な使用には依存症や離脱症状のリスクがあるため、医師の管理下での使用が重要です。



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