デパス®︎性格が変わる?
旭川市東光の心療内科
あおぞらクリニックの菊地です。
向精神薬の使用量が飛び抜けて少ない心療内科医です。
今日のお題は、
デパス®︎(一般名エチゾラム)を使うと性格が変わるのか?です。
短い期間デパス®を飲んでも、性格が変わるとは思えません。
問題は長期にわたってデパス®を飲み続けた場合に、性格の変化が起こるかということですが、
全然なんともない人の方が多いでしょう。
先ず個人差があります。
デパス®を飲んでいる一部の人は、性格が変わったように見えちゃうかもしれませんが、本質的には変わっていません。
デパス®が効きすぎると、大変おとなしくなります。
覇気もなくなります。
傍で見ていると、性格が変わったように思えるかもしれません。
また、抗うつ薬を併用しているような方は、
怒りっぽくなったり、イライラしやすくなったりする場合もありますが、
その場合は、デパス®のせいではなく、抗うつ薬のせいです。
向精神薬を飲んでいると、性格が変わったように見えることはありますが、
本当に性格が変わったのではなく、あくまでも薬が効きすぎていてそう見えてしまう、思えてしまうというところでしょう。
したがって、薬の調整をすれば、さらに様子が変化します。
永続的なものではないということです。
向精神薬をすっかりやめれば、地の性格が出てくるでしょう。
ただ、デパス®の場合には依存や離脱症状で薬を減らしたり止めたりできないことも多々ありますので、
そういう場合にはその人らしさ、
その人本来の性格、性質を取り戻すのに結構時間がかかってしまいます。
長期にわたってデパス®を服用している間に、たまたま地の性格が変わってしまうようなこともあるでしょう。
服用する期間がながければ長いほど、自然に地の性格が変わってしまう人数も増えるでしょうけれど、デパス®のせいとは言えないでしょうね。
10年以上とかの長期にわたって服用した場合、脳に元に戻らないような変化が起きるのかどうかについては、今後の研究や議論を待たなければいけません。
もしも脳に不可逆的な変化が起こったとして、それが性格の変化につながるような領域に起こるのかは、さらにまたその先においてはっきりすることです。
いずれにしても、まだまだ分かっていない部分のあるお薬ですので、長期にわたって使用するのは避けたほうが良いでしょう。
ただ、いま現在飲んでいる方は、急にやめるのも大変な危険を伴い、
場合によっては破滅的な結果につながることもありますので、
必ず主治医の先生を信頼して、よく相談して今後も治療を続けてください。
向精神薬についての不安も、気軽に話せるような主治医が望まれますね。
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