オーバードーズ続けるとどうなる
旭川市東光の心療内科
あおぞらクリニックの菊地です。
向精神薬の使用量が飛び抜けて少ない心療内科医です。
精神安定剤(抗不安薬)の
オーバードーズ(OD)を続けると、一日中酩酊状態のようになったり、
うつ病に似た症状がいろいろと出たりします。
安定剤によって
薬剤惹起性うつ病になるということは、一般的には言われていないのですが、実際に診療をしていると、
安定剤を多剤大量で服用していたり、
オーバードーズする癖のある方は、
意欲の低下、
思考の遅滞、
食欲低下などが出たり、
表情が乏しくなったり、
声が小さくなったり、
早く喋れなくなるので、
うつ病の診断が元々ついている場合は悪化したのだと思われがちですし、
そうでない方は、
うつ病と間違われたりするほどです。
慢性的なオーバードーズではなく、
急に大量に安定剤を服用したときには、
酩酊状態のような、呂律のまわらない、ふらふらしてまっすぐ歩けないようなことが起こりやすいと、経験上思いますが、
慢性的にオーバードーズしている方でも、同じような状態で、常に過ごしている方を診たことがあります。
依存を生じ易い
安定剤はオーバードーズに陥りがちです。
安定剤以外のオーバードーズももちろんあります。
抗うつ薬のオーバードーズで、
異常な発汗がある場合などは、特に素早い対処が求められると思います。
抗うつ薬のオーバードーズでは、ハイテンションになったりする場合(躁転)も注意が必要で、破壊的あるいは、破滅的な行動につながることもあります。
まあ、異常発汗も躁転もオーバードーズに限ったことではなく、適正とされる量でも起こりえますが、オーバードーズすると余計に起きやすいですし、深刻になりやすいです。
慢性的なオーバードーズについては、とにかく先ず主治医に相談するのがベストでしょう。
急性のオーバードーズで、意識障害があるような場合には、すぐに救急隊を呼んだほうが良いと思いますので、ぜひ覚えておいてください。
他にオーバードーズしやすい医薬品は…。
市販薬ですが、パブロンゴールド(通称:金パブ)のオーバードーズはトリップ感が得られるとかで、固定のファンが結構居ると聞いています。
「金パブ中毒」なんて俗称まで昔から存在しています。
でも身体に悪いので決して真似しないでください。
オーバードーズをやめたくて当院に通っていた方から、アッパー系とかダウナー系とかの業界用語?を反対に教えられたりもしました。
「じゃあ、デパス®やワイパックス®ってダウナー系なんスね?」って感じで。
その界隈にはまだまだ我々医療者が知らない闇がありそうです。
他の医薬品の
オーバードーズについては思い出したら追記しましょうね。
(2024.01.14.追記)
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コメント
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全般性不安障害
全般性不安障害とうつ病と不眠症だと診断されています。寝る前に ゾルピデム5ミリ
ミルサダピン22.5ミリ クエチアピン25ミリ飲んで一年になります。不安障害、不眠症は薬を飲むしかないのでしょうか。飲んでいる自分が嫌でたまりません
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Re: 全般性不安障害
オーバードーズの記事に書き込まれているのが気になりますが。
不眠症も不安障害も当院では最終的な着地点を、薬を飲まずに日常生活を送れるようにすること。いわゆる治癒を目指して治療しています。
どのクリニックでも、薬物治療だけではなく、精神療法を絡めてやっていると思います。
そんなに多くのお薬は飲んでいない現在の状況ですから、しっかりといまの主治医に治してもらってください。
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デパス、飲まずに居られない自分、依存症経験者です、今は1日一錠飲まない日もあります、タバコと同じで断ち切るのは、自分の強い心、意思です、
タバコやめました、自分だから、出来るとおもいます、
睡眠導入剤ありますけど、今は飲まずに落語を聞きながら寝落ちしてます
依存症の方、頑張って薬断ち切ってください
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デパス
心療内科に通って3ヶ月。色々薬がかわりましたが、イフェクサー、トリンテリックス、クレチアピンを飲んでます。その他毎食後デパス0.25。
頓服でもデパス0.25もらってます。
最初はあまり飲まなかった頓服。
1回2錠、4錠、6錠…増えていき、それでも落ち着かず、いまは半日1シート飲んでます。
それでも効いているか分かりません。
たぶんこんなのダメですよね。
でも手元の頓服しか頼れません。
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Re: デパス
>>4
極量を超えても効いていないのなら、飲む意味はありませんよ。
頼るべきは薬ではなく、主治医ではないでしょうか?
ちゃんと主治医と向き合っても良くならないのならば、
医者を替えてみるべきかもしれませんね。
先ずは主治医としっかり向き合うことですね。
すでにそうしているのであれば転医のタイミングかも。
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オーバードーズ続けるとどうなる
オーバードーズは、薬物を通常の用量を超えて摂取することです。オーバードーズの影響は、薬物の種類や量、個人の身体状態によって異なりますが、一般的に以下のようなリスクがあります:
1. 中枢神経系への影響:過剰摂取された薬物が中枢神経系に影響を与えることで、意識混濁やめまい、睡眠状態の変化、錯乱や幻覚、意識消失などの症状が現れる可能性があります。
2. 呼吸抑制:一部の薬物は呼吸を抑制する効果があり、過剰摂取すると呼吸停止や低酸素症などの重篤な状態を引き起こす可能性があります。
3. 心臓への影響:心臓の不整脈や血圧の変動、心臓発作などの心臓関連の問題が起こる可能性があります。
4. 臓器障害:過剰摂取された薬物が臓器にダメージを与えることがあり、特に肝臓や腎臓などの代謝や排泄を担当する臓器に影響を及ぼす可能性があります。
5. 重篤な後遺症や死亡:オーバードーズが重篤な場合、後遺症を残すことがあり、最悪の場合は死亡する可能性もあります。
オーバードーズの症状が現れた場合は、直ちに医療機関に連絡し、専門医の治療を受けることが重要です。また、適切な処置や治療を行わないと、重篤な後遺症や死亡のリスクが高まる可能性があります。