精神安定剤を飲んでいる人の特徴
旭川市東光の心療内科
あおぞらクリニックの菊地です。
向精神薬の使用量が飛び抜けて少ない心療内科医です。
今日のお題は、
精神安定剤を飲んでいる人の特徴。
特に安定剤が効きすぎている人の特徴。
ちっとも効いていないような場合には、見た目には全然分からないに違いない。
状態に波がある
長時間一緒にいると、1日のうちでも状態が変化します。
時々会うならずいぶんと違った印象を受けます。
要するに、効いている時と効いていない時(オンとオフ)の差が出てしまうということです。
特にデパス®︎やリーゼ®︎などの短時間作用型の精神安定剤の方が、オンオフの差が激しい傾向があります。
薬物療法の限界と言えます。
ご本人さんに自覚があって、オンオフの差を人に見せるのを嫌う場合、結果としてドタキャンが増えます。引きこもりの原因になったりもします。
眠そうに見える
特徴的な顔つき。
見た目に眠そうに見えることがあります。
特に効きすぎている時になります。
上の瞼(まぶた)が下がっていたり、両方の口角(こうかく)が下がっていたりします。
瞳に輝きもありません。
これが、違う日には別人のようにシャキッとしていたりします。
治療者も、このような表情(顔貌)を診察の時に見つけたら安定剤を減らせばいいのにと思うものですが、
診察の時に眠そうな表情をしているとは限らないのが、難しいところ。
覇気がなさそう
実際に覇気がなかったりもする。
本人的にはやる気がないと言ったり、強がってなんでもないと言ってみたり。
安定剤は実際に意欲の減退をきたすことがあります。
頭が働かなく、ぼうっとしているのが傍で見ていても分かるほどのことがあります。
この状態も安定剤が効きすぎ。
呂律が回らない
酔っ払っているような話し方をする。
これも、安定剤が効きすぎ。効きすぎている時間帯だと言えます。
別な時間帯にはちゃんとすらすら話せたりします。
関連して、声が小さいとか、早く喋れないなども、似たようなことです。
手がふるえる
少ない量で、薬が効きすぎていなくてもこの症状だけは出ることがありますので、少し毛色が違いますけれど説明しておきましょう。
実は薬剤性パーキンソン症候群の症状です。
安定剤を飲んでいる人には、たまに起こってしまいます。
両側ともふるえますが、左右どちらかがひどいのが一般的です。リズミカルに一定のふるえが続きます。
足もふるえますが、手の方が観察しやすいです。
手足を動かすと止まり、動きを止めるとまたふるえはじめるのも特徴的。
他に、歩行しにくかったり、表情が乏しくなったりもします。
ピルローリングという、何かを丸めるような指先の勝手な動きが出たりもします。
しかしこれだけだと、安定剤のせいだとは言い切れません。安定剤以外でも起こりますし、パーキンソン病でも同じ特徴的なふるえがでます。
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