レンドルミン®を夕食後に安定剤として飲む
旭川市東光の心療内科
あおぞらクリニックの菊地です。
向精神薬の使用量が飛び抜けて少ない心療内科医です。
今回のお題は、
レンドルミン®を安定剤の代わりに夕食後で飲めるか?
です。
答え
不可です。アウトです。
保険診療では完全に無理です。査定される可能性があります。
少しだけ解説
レンドルミン®(一般名ブロチゾラム)はとてもポピュラーな睡眠導入剤です。
これを安定剤代わりに夕食後で飲みたいという申し出がありました。
しかし、丁寧に説明してお断りしました。
保険請求が認められないだけではない
レンドルミン®は寝る前に服用する睡眠導入剤なので、
夕食後に飲むように指示すると、保険診療が認められない可能性があります。
また、安定剤として使うのも、保険診療上認められない可能性があります。
つまり、保険診療ではやってはならない、避けるべき用法です。
そのような使い方をしている場合、立場的には指導しなければなりません。
そこで、懇切丁寧に指導し、寝る前で睡眠導入剤として処方し、この用法を守るように伝えました。
適応外ですから、みなさんも絶対に真似してはいけませんが、レンドルミン®の抗不安作用はとっても弱いです。
無意味なレベルです。
夕食後たとえば18時頃とかにに服用した場合、睡眠薬としての効果も弱くなるでしょう。
もっと遅い時間帯、脳内でメラトニンという睡眠誘発物質が出てくる頃に飲むのが最も効果的ですし、日内リズムから言っても、18時とかにレンドルミン®を飲んでもそうそう眠ってしまわない。眠気が差すくらいで終わる人が結構多いのではないでしょうか。
眠れないのなら睡眠薬としても無意味です。
レンドルミン®を夕食後に飲むのは、ただの気休めで、ほぼ無駄なことかもしれません。
お薬は用法どおり、医者の指示通りに服用しましょう。
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