発熱に熱冷まし
旭川市東光の心療内科
あおぞらクリニックの菊地です。
向精神薬の使用量が飛び抜けて少ない心療内科医です。
昭和の時代にはあたりまえでしたが、
熱が出たら熱冷ましという、パブロフの犬よろしく条件反射的な処方は少なくなりました。
発熱には意味があって、
例えば感染症の場合など、熱を下げることで病原体をなかなか退治できずに長引いてしまうことが分かってきました。
ですから、いまは無闇に熱冷ましを使わない医療者も増えてきました。
それで、似たようなことかもと思うのが、
抗うつ薬。
現在それこそパブロフの犬よろしく、
うつ病とみれば抗うつ薬を処方するという流れが定着していますが、
いずれ間違いであったとかいうことにならないともいえないだろうと、空想してしまいます。
若い頃に読んだ病理の歴史の本に、
中世の医学は黒魔術に似たようなもので、
今では毒とされているヒ素や水銀が堂々と薬として使われていた時代があったり、
割と近年でも先進国である米国で、放射能入りの歯磨き粉のせいで下顎がなくなった人が続出したりなんてことがあったりと、
医学の歴史は誤りの連続であったという事実がありますので、
抗うつ薬がそうでないとは言い切れないでしょう。
あまり声高には言えないけれど、
私が医師になりたての頃から使っている抗がん剤とか、いまでは毒みたいに思えるようなものが実在してるしなぁ。
あおぞらクリニック
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