デパス®飲まない方がいい
旭川市東光の心療内科
あおぞらクリニックの菊地です。
向精神薬の使用量が飛び抜けて少ない心療内科医です。
今日のお題は、
デパス®飲まない方がいいです。
ど直球でこの内容で記事を書いたことはありませんでした。
なにかの話題に絡めて書いてきたことですが、
今日はストレートにお伝えしようと思いました。
デパス®は一般名をエチゾラムと言います。
ですからエチゾラムも飲まない方がいいです。
この話題を取り上げる際に避けられないのは、
現在飲んでいる人は絶対急にデパス®(エチゾラム)をやめてはいけないという点です。
もしもそんなことをすると、
最悪事件・事故につながることすらあるので、
絶対に勝手に急にデパス®(エチゾラム)の断薬をしてはいけません。
現在服用中の方はまた、
これ以下の部分を読まないほうが良いのかもしれません。
しかしながらここで引き返せない場合は、
ここから先を読んだ後も、
現在の主治医と良好な関係を継続し、
病を治してもらって、
最終的にはデパス®(エチゾラム)を減らしたりやめたりしてもらってください。
さてそれでは本題です。
デパス®の厄介な点は私が思うに下記の4点においてです。
①依存を生じやすい
②離脱症状をきたしやすい
③次第に効かなくなることがある
④オーバードーズしやすい
一方で、
現実的には長年デパス®を服用していても、
依存も生じなければ離脱症状もきたさないような方が大多数です。
そのようななんともないデパス®服用者からは度々私自身批判・攻撃を受けてきた経緯がありますが、
そのようにずっと飲んでいても問題が起きない人は別にいいのです。
問題は上記のような問題が起きた場合に、
解決が難しいという点です。
④オーバードーズは③の結果とも言えます。
効かなくなってくると辛いので勝手にオーバードーズするようになります。
③と④に対しての対処法としては、
多剤への置き替えでしょうけれど、
上手く行かないことも多いです。
問題が起きてしまうと患者さんがとても苦しむのがデパス®の特徴です。
①と②についてもこれといって画期的な解決法はないと感じますし、
置き替えも難しいです。
デパス®に対する依存がある人は、
置き替えに難航します。
あたりまえです。
離脱症状が出た場合、
デパス®を飲み続ける方が楽だったりしますが、
飲み続けているうちに別な問題をきたすかもしれず、
そうなると打つ手がなくなります。
このようにとても扱いにくい薬であるため、
私は主体的に自らデパス®を処方することはありません。
現在当院では他院からの紹介時に既にデパス®を服用していた数人の患者さんについて、
やむを得ず処方継続していて、
治すことに患者さんとともに挑んでいるところです。
最後に。
デパス®と抗うつ薬を併用して服用している場合は、
かなり減薬・断薬が難しくなります。
せっかく病が治ってきて減薬したくても、
具合が悪くなってしまうので減らせないことが多いです。
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